コラム

NBCラジオ経済コラム(4月20日放送)「働き方改革とは、楽に仕事ができるようにすること」

2018年04月20日

新年度に入り、多くの職場に新入社員を迎えました。現在、政府は働き方改革を精力的に進めています。その中で、「労働生産性」という重要な経済用語が使われています。「働き方改革」とは、「労働生産性」を高めることであると言えます。ここで、労働生産性とは、就業者1人が1年間にどれだけの生産をしたのかを測る尺度です。

日本人は勤勉で、一人当たり生産額が大きいのだろうと思われるかも知れませんが、そうではなく、日本生産性本部によれば、日本は21位で、1位がアイルランド、2位がルクセンブルク、3位がアメリカです。アイルランドは就業者一人当たり17万ドル、日本が8万ドルだから、約半分です。

労働生産性は、製造業と非製造業で異なった傾向が見られます。日本と長崎県の労働生産性を比較してみると、製造業の生産性は、長崎県が2008年以降全国を上回っている反面、非製造業は、全国自体低いのですが、長崎県はそれをさらに下回っています。日本も長崎県も、非製造業の生産性をいかに高めるかが大きな課題です。

労働生産性を高めるには、①労働投入量を減らす(労働時間を減らす)、②生産額・付加価値額を増やす、の二つの方法があります。①労働投入量を減らすには、A.業務量自体を減らす、B.設備投資により省力化を図る、C.教育・訓練を通じた従業員の能力向上を図る、などがあげられます。

非製造業の例である長崎県のホテル業界でも、全客室にタブレット端末を配置して、館内案内やお客さんへのアンケート調査を行うことにより、従業員が働きやすい環境を作っている例が見られます。

②生産額・付加価値額を増やすためには、A.需要創出し、商品ラインアップを増やし、販売拡大を図る、B.域外の需要獲得に注力する、などがあげられます。

このように考えていくと、「働き方改革」は、経営努力や工夫によって、働く人にとって、「楽に、楽しく仕事ができるようにすること」ということができます。そして、楽しい職場には、働きたい人が集まりやすいと思います。

  • 【日時】
  • 2018年04月20日

菊森 淳文

理事長

菊森 淳文

きくもり あつふみ

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