コラム

NBCラジオ経済コラム(8月10日放送)「長崎と奈良と~観光の共通点と絆」

2018年08月10日

私は奈良育ちで、長崎と奈良は、歴史の長さはことなるものの、異文化交流の歴史や、世界遺産を多く抱えるという点で共通点が多くあります。

第一に、奈良は寺社を多く抱える「天領」で、文化財は数限りなく、さらに埋蔵文化財の発掘が都市開発を制約してきました。長崎も中心部は天領で、次々と文化財登録が進み、名実ともに国際文化観光都市となってきています。

第二に、奈良はこれまで宿泊施設の規模が小さく、老朽化しているため、宿泊は京都に流れていましたが、JR奈良駅前に本格的なシテイホテルができ、現在、奈良市内初めての外資系ホテル「マリオット」が建設中です。

第三に、アクセスの改善です。10年後には、リニア中央新幹線の駅が奈良にできる計画がありますが、不確実性が高いと思われます。一方、市内観光循環バス「ぐるっと」バスが100円バスとして外国人観光客に大人気で土日はいつも満員です。長崎新幹線は2022年度開業の予定で、開業後、観光客が2-2.5倍に増えると予想されますが、ネックは長崎駅から各観光施設への二次交通の便利さ・わかりやすさだと思います。奈良や金沢のようい、巡回バスの充実が望まれます。

次に、奈良よりも長崎が優れている点は沢山ありますが、2点あげてみます。

第一に、「食の豊富さ・多様さ」があります。長崎は、魚・野菜・果物どれをとってもバランスよく「名産」があります。料理も、和・中華・洋食と、バランスが取れています。

第二に、長崎は、観光施設がコンパクトに路面電車沿線にまとまっており、アクセスが大変いいという特徴があります。

最後に、長崎と奈良の「絆」として、長崎の大浦居留地にあった「長崎ホテル」(1898-1908)が壊される際に、食器に書かれていたアルファベットの頭文字「NH」が共通していることから、1,600枚の洋食器や金銀のナイフ・フォーク等が「奈良ホテル」に譲渡されたという事実があります。長崎と奈良の2都市間交流がもっとあってもいいのではないかと思います。

  • 【日時】
  • 2018年08月10日

菊森 淳文

理事長

菊森 淳文

きくもり あつふみ

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