コラム

NBCラジオ経済コラム(5月10日放送) 「令和で迎えるメガリージョン時代に長崎の生きる途」

2019年05月13日

 「令和」の時代を迎えました。新時代への様々な期待がある中、リニア中央新幹線が2037年に開通し、長崎から福岡を経由して東京まで4-5時間で結ばれるようになり、「スーパーメガリージョン」が生まれます。これにより、東京一極集中が進むという考え方もありますが、逆に、東京に行かなくても、地方の独自性を活かした経済発展が可能になるという面もあります。今から18-20年後に、長崎県の人口は100万人程度に減少していると推計されていますが、長崎県はスーパーメガリージョンの時代に、どう生きるべきなのでしょうか?
 
 第一に、長崎県の強みを活かした産業の強化です。国土交通省は、日本全体の中での各地域の重点プロジェクトとして、九州全体を「世界遺産等海道プロジェクト」と位置づけています。私は、観光だけでなく、健康長寿産業や海洋再生エネルギー等を新たな地場産業として発展することができると考えています。

 第二に、長崎県だけで産業政策を考えるのではなく、現在でも企業進出が盛んな長崎・福岡・佐賀を一体とした、「北部九州経済圏」を発展させるための政策が必要になります。この地域は、自動車・自動車関連部品・薬品・電子機器・重機械などがすでに集積しています。今後はこれに加えて、医療・福祉・健康関連の産業が成長し、アジアとむずびつく構図が描けると思います。
 
 第三に、北部九州経済圏の発展に欠かせないのが、外国(特にアジア)との、観光・物産・資本・技術の直接の交流で、そのための社会インフラを、東京オリンピックを含む今後5年間位で整備することが必要です。技術についても、日本が世界から遅れをとっている、AI・IoT・ロボット等の活用も、医療・福祉・水産・農業・教育等幅広い分野で産業化することは、住民の生活を潤すのみならず、高齢化が先に進む北部九州経済圏にとって、世界に発信できることではないでしょうか。令和の時代は、国と地方の形が、交通整備によって変わっていきます。若い人は、これをチャンスととらえ、長崎県や北部九州経済圏で活躍していただきたいと思います。

  • 【日時】
  • 2019年05月13日

菊森 淳文

理事長

菊森 淳文

きくもり あつふみ

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