新型コロナウイルスの感染が広がる中、感染が流行する期間に限り「オンライン診療」の規制が緩和される方針となりました。「オンライン診療」とは、パソコンやスマートフォン・タブレットを使ってインターネットを通して医師の診察を受ける仕組みです。通院が困難な患者さんを支援する仕組みとして2018年から保険適用が始まりました。
診療は対面が原則なため、これまで一般に知れ渡ることはありませんでしたが、新型コロナウイルス感染が拡大する中、患者さんや医療従事者の院内感染を防ぐ対策として新型コロナウイルス感染が疑われる症例について、初診からオンライン診療が認められました。感染リスクを減らすオンライン診療が注目を集め出しています。診察は、テレビ電話のように、画面にお互いの映像が映し出される形で行われます。利用方法は、まず、スマートフォンにアプリをダウンロードし、利用登録を行います。あとは、オンライン診療が可能な病院の中から、受診したい病院を選択し、診察予約を行うだけです。
予約日時になると、医師からスマートフォンに連絡が入り、診察がスタートします。医師が患部を目視したい場合は、カメラを近づけたりして診察を行います。診察料はクレジットカードで支払う仕組みで、薬や処方箋は自宅に配送されます。
便利ではあるものの、いくつか課題があります。
1つ目は、パソコンやスマートフォンの操作が苦手あるいは慣れない方にとってはハードルが高い、という点
2つ目は、病院側にも患者側にも、通信インフラなどの環境が整っている必要がある点です。
これらの課題から、手段として優れたツールではあるものの、都心部を中心に活用されているのが現状です。利用出来る医療機関の数も圧倒的に違います。本来目的とする離島やへき地で活用されるためには、環境整備も併せて進める必要があります。
今回、コロナウイルスの感染拡大による特別措置によって、オンライン診療の存在が広く知られるところとなり、同時にその有効性も再度評価されているところです。
普段、かかりつけの病院への通院に苦労されているかたも多くいらっしゃると思います。コロナウイルスへの対策と併せてご紹介させていただきましたが、ご利用にはお医者さんへの相談が前提となりますので、ご注意ください。