コラム

NBCザ・チャージ(7月28日放送)「コロナウイルスと経営革新」

2020年07月28日

2020年6月に、私が「コロナウイルス感染が経営を変えるーコロナ後の世界に向けてイノベーションを」という提言書を出させていただき、多くの企業経営者から反響をいただきました(原文は、ながさき地域政策研究所のホームページに掲載)。今回は、そのポイントを紹介させていただきます。

①  環境激変を受け入れ、迅速な自己変革を意思決定すること:「ピンチはチャンス」と言いますが、コロナウイルス感染で休業を余儀なくされた企業や個人事業主が多かったと思いますが、その間に、事業転換や商売の方法を変える準備をされた方もおられます。例えば、外食産業で、来店者数の減少を補うため、テイクアウト店に転換され、大成功されているお店もあります。

②  ビジネスモデル(収益を上げる仕組み)を変えること:「迅速な変革」を実行する場合、顧客の求める商品や顧客層自体が大きく変化してしまっていることがあります。従来の商品では付加価値が低くて、コストをカバーできないということが起こっています。

③  上記①②を実現するために、人(従業員のスキル等)、物(機械設備や店舗)、組織、企業文化などを少しずつ変えていくこと:コロナ後の世界も、暫くは平時ではなく、変革期が続くことが予想されます。このような変革期には、商品・サービス側も顧客側も変化するので、従業員の意識改革や新しい教育、ICT投資を含む設備投資、これらを迅速に展開するための組織改革を、今後2-3年かけて行うことが求められる企業・事業主も出てくると思います。例えば、組織について、漫画「鬼滅の刃(きめつのやいば)」で、鬼側のような「堅い組織」ではなく、鬼滅隊のような個人の自由度をある程度認め、自己判断を促す「柔軟な組織」が、変革期には求められると思います。

コロナ後の世界では、何度もウイルスが人類を襲うことが考えられ、サステナブル(持続可能)な企業・事業が最も求められ、それらの企業は、「強い企業」「大きな企業」ではなく、「環境に適応できる企業」であることは、過去の企業の歴史を見れば、良くわかります。さらに、コロナウイルス感染によって、急速な技術革新がここ1年間くらいで起こると考えられます。「波乗り」の上手い企業、すなわち環境変化を活用できる企業が、次世代の覇者となることでしょう。これらのことは、1960年代以降の経営学の系譜にも見られます。その一つとして、デビッド・テイ―ス氏、ゲイリー・ピサノ氏、エイミー・シュエン氏による「ダイナミック・ケイパビリテイと戦略的経営」があげられ、私の提言書の底流にも流れています。

  • 【日時】
  • 2020年07月28日

菊森 淳文

理事長

菊森 淳文

きくもり あつふみ

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