コラム

NBCザ・チャージ(4月7日放送)「eスポーツによる地域課題解決の可能性」

2021年04月06日

新型コロナウイルスもまだまだ予断を許さない状況ではありますが、昨年から「おうち時間」が増えてゲームに打ち込んだ方も多いのではないでしょうか。今回はゲームに着目し「eスポーツ」を取り上げます。

eスポーツは、複数人がコンピューターゲーム等で対戦するもので「エレクトロニック・スポーツ」から「eスポーツ」という競技名になっています。長崎でもプロのeスポーツ選手が登場しており、テレビなどで話題になりました。

日本では”スポーツとは体を使うもの”という考えが根強いですが、アメリカでは、すでに「スポーツ」として認められており、アジアでは中国、韓国を中心に市場が拡大しています。その市場規模は、世界では既に1,000億円以上で、2023年には1,700億円以上まで成長すると予想されています。また、eスポーツの大会はネットなどで配信されますが、eスポーツを観戦するファンは、およそ4億7,000万人、2023年にはおよそ6億5,000万人にまで拡大すると推計されています。日本においては、2018年からeスポーツの本格的な普及が始まり、現在60億円以上、2023年にはおよそ150億円以上に拡大すると予想されています。また、eスポーツフファンも2023年には1200万人以上にまで成長すると予想されています。

急速な市場の拡大は、全体のおよそ76%に上るスポンサー収益が主な要因です。これはeスポーツの特徴の1つで、ゲーム関連の企業だけではなく異業種の企業がスポンサーとして参入しているためです。例えば、レースゲームの競技では自動車メーカーが、サッカーゲームではサッカー日本代表にユニフォームを提供しているアパレルメーカーが、といったものが挙げられます。
このように様々なスポンサーが参入することで、プロ選手の賞金も規模が大きく、憧れの職業にもなってきています。コロナ禍において、動画配信やオンラインで観戦が楽しめる、ということでeスポーツのファン人口は増加しています。

長崎県においても、ボートレース大村で大会が行われたり、高校の部活動が正式に発足したり、プロ選手が活躍するなど、広がりを見せています。

世界には、プロとして16歳で賞金1億円を稼ぐプレイヤーや、75歳のプロプレイヤーが活躍しており、インターネット環境とゲーム機があれば参加できる競技も多いため、競技人口が増え続けています。このことから、”プレイヤーの年齢層の広さ”と”場所を選ばない”ことも特徴として挙げられます。すなわち、どの地域でも「eスポーツのメッカ」となる可能性があるのです。近年では、積極的にeスポーツ選手育成に取り組む高校や専門学校が増えており、自治体が中心となってeスポーツに取り組んでいる都市もあります。超高齢化社会と生産年齢人口の減少が深刻化する地方都市が、高齢者が元気にeスポーツを楽しみ、eスポーツに励む若者が集まる街となる日が来るかもしれません。

  • 【日時】
  • 2021年04月06日

濵崎 竜之介

専任研究員 兼 新産業創造ユニットリーダー

濵崎 竜之介

はまさき りゅうのすけ